2016年7月5日火曜日

ポルシェデザイン P`3105 ピュアブラック (Porsche Design P'3105 PureBlack)

おひさぶりです。
文虫です。

2016年になって初の記事...
仕事の波も今月は少し落ち着いてきたので、超久々に記事の投稿をしてみたいと思います。

今回取り上げるペンは幼馴染の友人からお借りしているポルシェデザインのP'3105 ピュアブラック。


Porsche Design P'3105 PureBlack

ポルシェデザインの特別モデルの万年筆。
ポルシェ911カレラ ブラックエディションを記念し、同モデルをモチーフとしてデザイン。
ボディはステンレスの金属軸にPVDコーティングを施しており、とにかく真っ黒な佇まい。


ニブ以外は全て黒 真っ黒過ぎて写真が撮りにくいです(笑)

万年筆で黒軸というのは定番カラーであり、取り立てて珍しくはないものの、ここまで黒一色というのは滅多に見かけません。



削り出しボディ+PVDコート


マット仕上げにPVDコートが施された外観はクリップのビレット感と相まって、一見して金属軸と判るオーラを放っていますね。


よく見ないとい気が付かない、ポルシェデザインのロゴ

カタログなどにはとくに説明はありませんでしたが、触り心地がサラサラしており
サンドブラスト処理をしてからPVDコートを施したように見えます。
こういう細かい仕上げに手間をかける所がPDっぽいです。

樹脂軸にラバーコートでも似たような表現は可能だったのでしょうが、ポルシェデザインの
アイデンティティがそうはさせなかったのでしょう。(ラバーコートは加水分解しますしね・・・)
うっすらとレーザー刻印されたロゴもかっこいいですね。



ポルシェデザインといえばこのマーク(でも旧ロゴのほうが好き)

頭冠部にはPDのロゴが刻印されいてます。
一見するとクリップは固定クリップに見えますが、しっかりとスプリング式。
固定クリップに見えるほどクリアランスがきっちりとしており、ガタもなく、精度の高さ
が伝わってきます。

またキャップの密閉度が高い様で半年放置しても書き出すことが可能でした。
(どんだけ放置してたんだよ!)


真っ黒ボディも特徴的なのですが、ニブも珍しい形状。

18K ロジウムコートニブ


サイドのRがキツめ

ニブは18Kロジウム仕上げのF
エラが無く、Rもキツめで真上から見ると巻きニブのようにも見えます。
モンブランのスターウォーカーにも似てるかも。

書き心地ですが
エラがなくキツめのRという見た目通り、粘りのある剛性感を感じさせるものです。
しかし、コシは強いもののスチールニブとは違う種類の硬さです。
金ニブの場合、硬い粘土のような独特の硬さになるように文虫は感じます。

推測ですが、このP`3105は金属軸で重い為、ペン先の剛性感とのバランスを
取っているのかもしれません。重量級の軸にやわらかいペン先だと筆跡が
太かったり細かったりと安定しませんが、これなら筆跡も安定しそうです。
まぁ・・・私はどちらにせよ字が下手なのでそれ以前の問題ですが(笑)


尻軸を回すとコンバーターがでてくる機構



このタイプってクリーニングがやり難い・・・
コンバーターは尻軸と一体になっているタイプ。
インクを吸入するためには尻軸からコンバーターを取り外す必要があるので気持ち面倒です。
ただ私はこのタイプはペン芯へのインク送りやクリーニングがやりづらいので正直ちょっと苦手です。


しかし、メリットとして首軸部分に接合部がこないので筆記時の剛性が高く、ペン先の感触
がダイレクトです。また筆記中に首軸が緩む事もありません。

具体的な製品名を出すのは差し控えますが、たまに接合部のネジ切りがおかしいのか
筆記中に接合部付近がしなる万年筆があります。実際はごく僅かな量のしなりだと思いますが
発生すると非常に気持ち悪い感覚になります。もちろんこのP`3105では構造上首軸付近が
しなる事はないでしょう。ダイレクトな筆記感を味わう事ができます。


幼馴染からかなり長い事お借りさせて頂いたお礼として
P`3105用のペンシースを蝋引き糸とヌメ皮で作ってみました。
もちろん手縫いのオールハンドメイド(笑)

専用ペンシースを作ってみました

↑頭冠がぴったりツライチになっています
コバもコート剤は使わずココボロの木片で磨いて仕上げました。



クリップを・・・

親指で押すとスッと取り出せます!

型押しを行い形状を保っているので結構しっかりしています。
取り出すときは時代劇の侍のごとく日本刀の鯉口を切るやり方で取り出せます。
クリップ部分の寸法もぴったり

意外と傑作かも?

本当は丸型にしようと思っていたのですが転がってクリップを傷つけてしまいそうなのと、精度的に
不安だったので扁平型にしました。これなら多少の伸縮も吸収できます。

できてみると扁平型のほうが手の収まりが良く、かつ鯉口が切りやすい事が判明。
保管しやすく、すぐに取り出しやすいケースができました。経年変化で良い飴色にエイジングさせて欲しいですね。

うーん、ブライドルレザーやミネルバボックスレザーにシニュー糸とかで作っても良さそう。



地味で高品質という所にドイツの工業製品っぽさを感じちゃいます

ポルシェデザインの万年筆は高品質で失敗がない印象です


感想
今回のP`3105は自分の物ではありませんが、優れモノです。重量があるので
大量に筆記をされる方にはオススメできませんが万年筆好きな方や道具好きな方で
したら満足できる物だと思います。もちろん所有欲も満たしてくれるでしょう。
書き味もペリカン譲りなので心配は無用です。

ポルシェデザインのペンは筆記具業界において現時点ではいまひとつマイナーですが、
メジャーブランドと比べても品質面では勝るとも劣りません。

今回のP`3105はネットなどでは実売3万円台で入手する事もできますが、倍以上の
金額のメジャーブランド品と比較しても見劣りしません。
むしろ得意分野の金属軸製品においてはトップレベルのように思えます。
(手工芸品的なものは除いて)

もしLAMYなどのバウハウス的なモダンデザインが好きな方は
ポルシェデザインの万年筆もぜひ一度手に取ってみて欲しいと思います。

しかしペン先の当たり外れはP`3105でもありましたので、もし買うのでしたら店頭購入が無難かもしれません。
あと、おまけで付属するアルミ削り出しのペーパーウエイトが意外と使いやすいです。
デザインも落ち着いているので万年筆とセットでオフィスで使用しても格好良い。
派手さはないものの重厚でシックでモダンなP‘3105は他メーカにはないものを持っている
一品でした。






2015年5月24日日曜日

ロットリング 800Series 0.5mm シャープペンシル (ROTRING 800 Mechanical Pencil 0.5mm)

こんにちは
職場が暑くて死にそうな文虫です。

女性は本当に暑さに強いですね!防犯の為に
締め切って淀んだ空気の中ホットコーヒーにカーディガンとは!
(苦行ですか!?)

男性陣はやはり暑いようで、休憩の度に用もなく
皆総出で外に出ている今日この頃。
(日陰の風が最高!)


さておき。
今日は万年筆ではなく製図用のシャーペンを取り上げたいと思います。

ドイツ ROTRING 800 Mechanical Pencil 0.5mm



ROTRING 800 Mechanical Pencil 0.5mm



むかーしむかしの高校時代に基礎製図検定を取ったのですが
その時に使用していたのがロットリングの製図セット。
その原体験の影響もあってか文虫はステッドラーよりも
ロットリングのほうがなんとなくですが好き。


製図用らしい佇まい



・ペンの紹介
この800シリーズはロットリングのペンシルでも
フルメタル+リトラクタブル機構を搭載したトップグレードにあたる。
最近はデジタルスタイラスとしても使う事ができる800+もある。

他にも製図用シャープペンシルとしては・・・

廉価な樹脂ボディの300シリーズ
樹脂とメタルのハイブリッドな500シリーズ
フルメタルボディの600シリーズ
などがあります。



使用時(ガイドスリーブは根元から先端まで 約1cm)



格納時(全長が1cm程短くなります)



・ペンの特徴
ロットリングの製図用ペンシルの流れを持った6角軸のソリッドな作り。
固定の600と違い800は繰り出し式のギミックを搭載していてキチキチと
ギミックを楽しむ事ができる。
適度なクリック感が心地いいので意味もなくキチキチしてしまうのが
悩み所(笑)

精度の高い切削加工によって口金部分のクリアランスは狭く
ガタつきはほとんど気にならない。
ただ注意深く意識するとガタを感じ取る事はできる。
このわずかなガタつきが気になるなら600をオススメします。

スタイラスとしても使える800+はガイドスリーブを格納した状態で
使用することができる。それ以外はほぼ800と同じ。
もしもスタイラスとして800+を購入する場合はその設置面積の大きさに
注意をしたほうがいいかもしれない。



内部に突起があり実際のクリアランスは見た目よりも小さい 約0.12mm前後





リング状の突起 直径 3.180mm



・デザインについて
デザインは円と直線で構成されたフルメタルで
いかにも工業製品然としています。

一見すると工場にあるポンチにも見えるロットリングの
製図ペン、この遠目からでもロットリングだとわか
るこの意匠は仏や伊ブランドとはベクトルが異なりますが
これも立派なブランドアイコンですね。

華はありませんが・・・
(でもそこが良いでしょ?)


滑りにくいブラスト塗装



・書き心地について
書き心地もソリッドでマルチペンにありがちなチャラつきや不快
な振動は皆無。純粋に芯の固さが


・まとめ
フルメタルのソリッドな造形に製図用ならではの長いスリーブが目を惹くシャープペンシル。
見た目に違わぬソリッドな握り心地と剛性感が精密ツールである事を感じさせてくれます。
ギミックとしてリトラクタブル方式なので実用面でも重宝します。
製図用ツールとしての性能と日常での実用性を兼ね備え、かつ所有欲も満たしてくれる
おいしい逸品。



間違いなく名品


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