ポルシェデザイン 万年筆 (Porsche Design P'3110 Tec Flex)

はじめまして、文房具の虫こと"文虫"です。
このブログは文房具に関する感想やネタ等、私の
備忘録的な位置付けで残そうと考えています。

誰も見ないとは思いますが、もし
偶然にも同じ商品を購入しようかと考えていたりした方へ
の参考としても役立てれば幸いです。

("文房具の虫"とか言っておきながらさほど詳しくない上に字が小学生なのは秘密ですw)

さておき本題へ・・・

貧乏人の私ですが最近、無理をしてポルシェデザインの万年筆を2本程入手しました。
私自身もはちろん、ポルシェのバンパーすら買えないような貧乏人ですが、この万年筆
だけは大変気になっていました。



どちらもPorsche Designの P'3110 です。
この2本、スペック的にはペン先がFとMだけの違いなのですが、初期型と
後期型で生産された時期が違います。
(このへんのロットやモデルの違いをご存じの方はお知らせ下さい)

以前から初期と後期でニブのデザインが違う事は
店頭やネット等の情報で知っていました。

しかし今、実物を手にし比較してみるとニブ以外にも外観のデザイン、
色味、ケース、コンバーターの質感等にも違いがあります。

・・・いや、万年筆や文房具にさほど興味ない人からしたら、どちらも大した
違いではないのですが、こちとらたかだかペン一個にお札何枚も溶かす
わけですから小さい仕様の違いにも興味が湧きます。
(ほんとケツの穴の小さな野郎ですみません!)

ではまず初期型の写真から

カッコイイです。ポルシェデザインらしい有りそうで無いデザインです。
写真をご覧の通り、万年筆の部分はファーバーカステルが担当しています。
よって付属するカートリッジインク等もファーバーカステルの物。
付属のコンバーターもファーバーカステル。

書き味は想像していた以上に極上。今まで自分の
一番のお気に入りだったモンブランの149より上にきました。
でも149は書き味とは別に所有欲を満たしてくれるシンボル
として私の中で輝いてます(笑)

重量はインクなしで50グラム前後とヘビー級ですが、キャップを外した
状態での使用は特に違和感無く、バランスも悪くありません。
キャップを払った状態で146mm前後と長いので、
寝かせると流石にバランスは悪い・・・
なんにせよこの重さで大量筆記するのは苦しい。

しかし、書き味といったものは好みや製品の当たり外れ、調整の方向性等で大きく
変動するので一概には言えません。、よってその部分にはあまり触れません。
(5000円以下の万年筆でも良いのいっぱいありますしね!)

さて次は後期型の写真です。

はい、カッコイイです。
というか一緒やん!ってツッコミはなしで。

こちらはまだそれほど使ってません。
よって書き味等についてはまだ自分の中では未消化ですが、こちらも良いです。

パッケージのデザインや質感、サイズ等小さな点で結構違います。
後期型の方がパッケージは立派。

パッケージはいずれもギフトパッケージ版等、複数の種類がある様です。
後期型はパッケージや説明書にBy Faber-Castellのマークはありません。

なんででしょう?

まいっか・・・

隣に並べてみます。
写真が下手くそで恐縮ですが、違いわかりますか?
そうなんです、キャップ周りのデザインが違うんです。


旧型は3本のライン状のエングレーブがあり、そして写真では非常に判りずらいですが
ポルシェデザインのロゴも彫られています。ロゴはかなり精密な彫られ方をしています。
(全て携帯カメラ+自室+夜での撮影なので写真が微妙なのはご容赦下さい。)

初期型のロゴ周りをルーペでズームしてみる。


やっぱり写真ではわかりずらいのですが、しっかり彫られて墨入れのような処理まで
されています。非常に精密感があります。

お次は後期型をズームしてみます。


ラインのエングレーブは無くロゴのみです。文字の高さはだいただいどちらも
1mm前後ですが横幅が後期型のほうが広いです。
また掘り込みの線も倍ぐらい太く、墨入れ処理はされていません。

初期型のような精密感はありませんが、デザインがスッキリしており、
これはこれでカッコイイです。
が、文虫は初期型の方が好みです。


ちょっと色について・・・
これはキャップだけでなく首、胴、尻のメタル部分全部について言えるのですが
初期型より後期型のほうが黄色味が少し強く、うっすらゴールドがかった感じです。
とはいえ横に並べてじっくり見比べないと判らないレベルです。

お次はニブです。


手前がF(初期型)奥がM(後期型)です。

どちらもファーバーカステルで18Kの
ロジウムコーティングされたものです。大変美しい白色(プラチナ色)です。

見ての通り、刻印のデザインが異なっております。
最初は後期型のほうが格好いいと思っていましたが徐々に初期型の方が
インダストリアルな感じで良く思えてきました。
これも好みですね。

そしてこの万年筆の大きなポイントですが、これはP3110モデルでも
14Kのコンビモデルと言われているモデルです。
胴はテックフレックス(ステンメッシュ)で包まれてるのですが通常のステンと
14Kののワイヤを交互に編まれており、独特の雰囲気を醸し出しています。

このテックフレックスの部分ですが、初期型と後期型で
どうも他の金属部分同様、色味が違います。

初期型の方が薄っぽい(白っぽい)、後期型のほうが濃いのです。

↓は後期型
 ↓は初期型



経年の関係なのか素材の微妙な違いによるものなのかはわかりませんがちょっと離れると
結構違います。
↓は左が後期型 右が初期型です。

これまた個人的なものですが、初期型のほうがちょっと控え目で上品な感じがします。

後期型はちょっとギラギラして派手な感じ?お金持ちっぽいです。
仕事に使うなら初期型のほうがスマートな印象。

細かい作りこみ等初期型のほうがペン本体にコストがかかってる感じがしますが
高級感は後期型といった感じでしょうか。

ペン先を除いた万年筆の「物」としてはやはり初期型が良いように思えます。
(ペン先はどちらも当たり外れがあると思うので)

ベストなのは当たりのペン先を入手(もしくは仕立てて)
初期型の本体に突っ込むのが最強なのかもしれません。

最後は付属のコンバーターについて。


コンバーターはどちらもファーバーカステルのものです。
ペリカンと一緒のものという噂を聞いたのでちょっと見てみます。

ペリカンのコンバーターは600円程度ですが、ファーバーカステルのは
3300円と随分とお値段が違います。

そこでペリカンのコンバーターを購入し
初期型付属、後期型付属、ペリカン純正
の3つで簡単に比較してみました。


右から初期モデル付属、後期モデル付属、ペリカン純正です。

ぱっと見の形状は同じどれも同じ(ヨーロッパ規格)感じです。
実際どれも使い回しできました。
(まだ漏れがないか等の連続使用チェックはできてません)

ただ、写真でもわかるように口の部分が微妙に異なっています。

店員さんにも聞いたのですが、同じようでも口の寸法だったり公差
だったりと微妙に異なったりするので、作ってるのがペリカンっぽい
から安易にペリカンのコンバーターを使えばOK!というわけでもないそうです。


使えるだろうけど、立場上ハッキリと「大丈夫!」とはいえませんよね。


デザインに関しては初期型と後期型でファーバーカステルのロゴが違います。
やはり初期型が一番高品質な感じです。メタル部分もピカピカです。
次いで後期型、ピカピカですがメッキ感が強いかも?
純正は・・・一番安っぽく、樹脂部分の透明度も一番低いですが
600円なので仕方ない所かと。
コンバーターとしては十二分。




・まとめ
この万年筆は初期型と後期型でデザイン含め、仕様が少なからず異なっている。
あくまで主観ではありますが、後期型と比較し、初期型のほうが製造コストが
高いように感じる。
しかしそれはじっくりと比較して初めて気になるレベルであり
初期型、後期型どちらも十分に魅力的。

これからこの万年筆を買いたい方は大きな違いとして単純にニブや
キャップのデザインで選んでおけば買って失敗はしない一本だと思います。
(とは言いましても既に完売気味であまり入手が容易ではないと思いますが…)

レア万年筆 Porsche Design P'3135 Solidの記事


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コメント

  1. すでにご存じかと思われますが、2011年よりポルシェデザインの筆記具シリーズは、ペリカンが手掛けています。

    返信削除
    返信
    1. kou1206.Prvさん
      コメントありがとうございます。
      そのようですね。どうも生産工場もファーバーカステルの時から一部はペリカンの
      工場を利用していたりと結構複雑な背景がある事を有志の方々から教えて頂きました。
      また、情報がありましたらぜひともご指摘頂けると幸いです。

      削除

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