2013年6月1日土曜日

万年筆ニブの再メッキに関して

当ブログの記事を読まれた方より
「所有している万年筆のニブにメッキしてもらいたいのですができませんか?」
といった旨のメールを頂きました。

わざわざこのようなブログを呼んで頂き
メールを頂ける事に感謝致します。

メールにてお話をお伺いした所、万年筆のペン先の
再メッキを安価で引受ける業者を探していたそうです。

宝石類であれば宝石店で引き受けてくれる場合は多々ありますが
万年筆のニブの場合、機能部品になるので後のトラブル等のリスクを
考慮するとハイリスクノーリターンなので嫌がる業者さんも多いと思います。
かといって店舗ではメーカー修理でニブユニット交換+工賃でかなりの
金額と時間がかかるケースも多いと思います。

これまで基本的に文房具繋がりで知り合った方のみ、万年筆の再メッキや
調整等を行っておりましたが、私は「万年筆を調整して30年」のようような
専門の教育を受けた調整師ではありません。

その昔工業部品やキャブレターニードルの調整や研磨で
得た技術を元に個人的に施工しております。
万年筆の場合、吹くのはインクですが(笑)

メッキに関しては、元々工業系人間という事もあり、機械部品及び
趣味で小物類に鍍金を施しているので一定の技術があります。
(その他 旋盤,フライス,NC,ガス溶接,アーク溶接,tig溶接,鍍金,各種研磨等々・・・)

そこで要望がありました、プラチナ仕上げ(ロジウムメッキ)及び
24金メッキ(※1)に限り、有料で万年筆ニブの再メッキを引き受けさせていただきます。

将来的に銀メッキやブラックロジウムメッキ及びバイカラーニブの
マスキングについても対応を検討したいと思います。
(ペン先の調整等も)

とはいえ本業もあり、自給換算するとボランティアみたいな
ものなのでどうしても日数を要してしまう点はどうかご了承下さい・・・。

また、品質を担保をする為にも以下の条件を加えさせて下さい。
条件については設備の変更、検証等の結果を踏まえ拡充させていきたいと思います。

☆事前の条件
①素地が14K 18K 21Kのニブのみ
 基本的に素材の材質が安定している金ニブに限定させて頂きます。
 14Kに関しては合金の組成により十分な密着強度が得られない場合があります。

②スチールニブへのメッキは基本的に不可
 メッキ可能な場合が多いですが、スチールニブは種類や組成が
 不明なものが多い為、基本NGとさせて頂きます。
 (やってみないとわからないのが正直な所なのです)
 SUS等で始まるの素材記号が明確な場合はご相談下さい。

③キサゲ加工、梨地加工等特殊な装飾が施されていない事
  装飾部への下地作りが十分に施せず、しっかりとメッキがのらない可能性がある為。
  (大丈夫な場合が多いですが念の為・・・)

④特殊ペン先でない事
 (セーラーのエンペラー パイロットのジャスタス等)
 部品点数が多く、下地処理にかかる工数や使用する鍍金量等から料金が
 高額になる場合が多く、サービスとして提供するのが現状困難である為。

⑤ペン芯や軸材が著しく劣化していない
 年代物の場合、樹脂そのものが劣化し、モーメントやせん断応力が
 加わった途端、靱性が失われている樹脂はクッキーのように砕けてしまう
 場合があります。
 その為 軸財やペン芯に強い劣化が見受けられる場合は
 申し訳ありませんがお断りさせて頂く場合があります。


⑥最長で1月程度のお預かりが可能である事
 本業はエンジニアである為、どうしても作業にかかれる時間が
 限定されてしまいます。また一個一個の素地のコンディション
 を確認しながらメッキ前の下地作りをコツコツする為、多くの
 工数を要してしまいます。
 そこで大変申し訳ありませんがお時間を頂く点はご了承下さい。
 作業の進捗状況についてはできるだけこまめにお知らせさせて頂きます。
 (最短の場合は4日程度)


☆ご依頼(見積もり)の流れ


①まずはメールフォームよりお気軽にご相談下さい。
 ・お名前
 ・連絡先(メールアドレス&電話番号)
 ・万年筆の製品名と状態(可能な限り詳しくお願い致します)
 ・ご要望 
 (例:メッキが剥げて傷も目立ってきたけど再メッキしてほしい)
 (例:金ニブにロジウムコートをしてニブの保護をしたい)
 (例:14金のニブに24金の厚メッキってできる?) 等々
  上記の4点をメールにてお知らせ下さい。
 (文房具のどうでもいい雑談を含めて頂くと喜びます)
 行き違い等ないようしっかりお話をお伺い致します。

②「文房具の虫」よりご連絡
 ご要望の作業の可否や費用等をメールにてご連絡させて頂きます。
 
③商品の万年筆を送付下さい
 発送先の住所をお知らせ致しますので発送をお願い致します。
 (破損防止の為、十分な梱包をお願い致します。)
 また事前にご連絡頂ければ直接万年筆のお持込も可能です。
 (工房は東京都大田区東糀谷めっきセンターの近くです)

④お支払い
 お見積もり時の料金のお支払いをお願い致します。 
 現在銀行振り込みのみ。

⑤作業完了報告&返送
 作業が完了しましたらご連絡させて頂きますので
 返送先の住所をお知らせ下さい。
 (事前連絡いただければ直接のお引取りも可)

 実際に作業をご依頼頂いた場合、返送にかかる
 送料につきましては「文房具の虫」で負担致します。


代金(カスタム742 10号サイズニブの例)
4,500円       下地処理 (研磨,活性処理,電解処理)
2,100円        ロジウムメッキ (レアメタルの相場価格により変動有り)
3,000円        首軸洗浄 (ペン芯含む)
800円          分解、組付け (ねじ切り部の勘合調整含む)
---------------------------------
合計   10.400円(税込み 10.920円)

上記の作業項目はニブ再メッキにかかるシンプルな例になります。
現状の状態、ご相談内容によって変動致します。
ニブ単体で送付頂ける場合は分解、首軸洗浄等の費用は発生致しません。

当ブログにて作業内容に関する記事、写真等の公開許可を
頂ける場合 お礼として1,000円お値引きさせて頂きます。m(_ _)m



傷消しとメッキ剥離作業中

剥離完了 表面が荒れた状態。これより各種磨きへ。

十分な磨き処理がされた状態 塗れた様なしっとりとした艶が特徴


電解脱脂等の下地処理完了

電解メッキ完了 ロジウムコート(プラチナ仕上げ)

安定したプラチナ仕上げ(ロジウム) 膜厚は約0.2μと厚め
更に厚くする事もできますがニブの場合オススメしません。





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