2014年3月11日火曜日

パイロット カスタムヘリテイジ912 万年筆 (PILOT CUSTOM HERITAGE 912 FKVH2MR FA)

今日はパイロットの万年筆
カスタム ヘリテイジ 912について記事を書こうと思います。

購入したのは2年くらい前の秋だったかと思います(うろ覚え)
憧れのフォルカンニブ。初めてのフォルカンニブ。

HERITAGE 912 FA

精悍なシルバーカラーのリングとクリップ
パイロット伝統の金玉クリップじゃないのが若々しさを感じさせますね。

カスタム912は全種類のペン先を選択できるので
万年筆好きなら1本は買いたい万年筆ではないでしょうか?

実はだいぶ前からフォルカンは欲しかったのですが、文虫はベスト型が比較的好みなんです。
当時、バランス形の742や743しかフォルカン設定がなく、いまいち購入を迷っていました。
ヘリテイジ912が発売され「買うならこれだな」と思い、その後購入に至りました。


ボロボロ
実は購入後遊びすぎてあっという間にスリットがガバガバに!
ニブの表面も裏書きなどで傷だらけになってしまいました。

そのうちオーバーホールしようと思い倉庫に保管していましたが
去年の冬、重い腰をあげて自分で再メッキをして、スリット等の調整しました。

再メッキ前

表面のロジウムをキレイに剥離させます。
そして目を調整しながら丁寧に丁寧に研磨です。
濡れたような艶になれば準備OK!

プラチナコーティング!
スリットの調整やペン芯との噛み合わせも行い、ベストな状態に仕上がりました。
かなりの筆圧かけてもインク切れしません。
購入時は筆圧をかけると割とすぐ2本線になり、その後インク切れを
起こす状態でした。
(通常使用に問題ない範囲です)

そもそも無理な筆圧で書く行為じたいやめておくべきなんですけどね。

購入時よりも良好な状態に仕上がったので当分は優しく
使用していきたいと思います。


スマートな佇まい

樹脂軸なので、見た目のボリュームと異なり、かなり軽い。
コンバーターのCON70を装着した状態でも実測でわずか重量16gしかない。
(本体部分のみ)

筆圧の要らないフォルカンニブとの相性はとても良好。

もともと筆圧が極圧だった文虫。
中学くらいの時は筆圧でノートがボコボコ、手汗で紙はしわしわ
そんな毎日。
当然自然とノートをとる行為が嫌いに・・・

もう高校のレポートなんか完全に苦行です。
あ・・・だから私って馬鹿なんですね(笑)
納得しました。
(文房具は小学生の時から好きでしたけど)

さておき

フォルカンニブではありませんが大人に
なってから柔らかい万年筆と出会い・・・

「字を書くのに必要な筆圧はこれくらいでいいよ」

そんなメッセージをペンから受け取りました。
ペンが正しい筆圧を教えてくれるのです。

ペン先の「しなり」が筆圧インジケーターとして機能し

お・・・今は強すぎだな・・・
お・・・丁度良い「しなり」っぷり・・・
お・・・こんな弱くてもちゃんと書ける・・・

こんな具合で筆圧を嫌でも意識させてくれます。


一般的にマニア向けや上級者向けみたいに言われる軟調ニブ。
ある意味でその通りですが、逆に最初にこの軟調ニブに出会って
いたら文虫はもっと早いうちに筆圧を矯正できたのではないだろうか?
そんな事を思わずにはいられません。
(そしたらきっと今頃医者か学者に!・・・ならない・・・ね)

だからこそ万年筆が気になってる方には「あえて」
このフォルカンニブから始めてほしいとも思います。

筆圧インジケーター搭載!

部品構成もオーソドックスで特別難しくはないです。

最初からコンバーターも付属しているので、セットでインクボトルを
買えばすぐにでも大量筆記ができます。


説明を追加



カッコイイとはこういう事さ


感想
すごいギミックがあるわけでもなく
特別な高級感があるわけでもないですが
万年筆の楽しさ、万年筆の奥深さ
万年筆の本質的な魅力を体感できる良い万年筆です。

そして正しい筆圧を教えてくれる良い先生でもあります。
※筆圧は矯正されても字はキレイにはなりません(笑)
※頭が良くなる保障もありません(笑)

価格も良心的なので、良い万年筆、良い先生が欲しいなら
とりあえずこのフォルカンを一本持っておくのはいかがでしょうか?
失敗しない万年筆ですよ。


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2014年3月7日金曜日

ラミー ダイアログ3 万年筆 パラジウム (LAMY dialog3 L74-M)

LAMY dialog3のパラジウム

前回はマットブラックでしたがこちらはパラジウム
基本的に同じモデルなので記事を書くか迷いましたが
せっかくなので書き残しておこうと思います。

dialog3バイカラーセット(笑)
マットブラック(L74BK-M)と違い、こちらは表面がパラジウムコーティングされているのが特徴
パラジウムは立派な貴金属なんですが、一見するとただのアルミのブラスト仕上げにしか
見えないのがちょっぴり悲しい。

構造や仕組みについて違いはないので、本記事では
表面処理、ロゴ、ペン先等の細かい違いを書いてみようと思います。


まずは表面処理

パラジウム
素材はアルミかと思っていましたがステンレスらしいです。

ステンレスにパラジュームコーティングを施しているとの事。
確かにアルミならもっと軽くてもいいはずですからね。
(ただ加工はステンレスのほうがアルミより難しいんですよ)


マットブラック
こちらは前回のマットブラック

比較するとわかりますが、2本の軸上のラインはマットブラックは塗りわけで線を表現しています。
パラジウムはおそらくレーザーによる切削でラインを表現していますね。

パラジウムモデルのロゴ
パラジウムモデルはロゴもレーザーによるマーキング
とても金属感のあるソリッドな印象です。

マットブラックモデルのロゴ
マットブラックモデルはやはり塗りわけでロゴをエンボス化してますね。
金属感がないぶんナチュラルな印象です。


パッと見では殆ど同じに見えるロゴも、文字の線等
小さな部分は結構違いますね。


マットブラックモデルのニブ
形状はサファリ等と同じです。
サイズも両方Mです。

パラジウムモデルのニブ
このように写真で比較して見ると違いがわかります。

ニブの刻印がパラジウムモデルでは見る角度によって
文字の輪郭に、妙な「滲み」が見えます。

刻印部分に地金の金が見えます。
これはメッキの後にレーザー刻印している証拠。

レーザーの出力の関係か、もしくはロジウム処理が問題で
レーザー刻印時に熱の影響を受けたかのどちらかだと思います・・・

正面から見ると


正面から見ると文字のにじみは見えません。
筆記にはまるで影響ない部分ですが、あまり気持ちの良いものではないですよね。
検品ではなかなか気付けない部分だと思いますが、こういう部分にも気を使って
ほしい所。


また、気がついていると思いますが・・・

パラジウムモデル
同じMなのにペンポイントの大きさが思いっきり違う!!

マットブラックモデル
これを見るとネット通販等で「Mだと太いです」「Mで丁度良い」というようなレビューの
意味があまり無いことがわかります。


全然違うペンポイント


刻印とペンポイント、この2点を見て思った事

「この2本は別の工場で製作されているのでは?」

という疑問

もしくは同じ場所でも全く別のラインで製作された物かもしれません。


やはり・・・
万年筆は直接店舗で確認しないといけませんね。
高くつきますが納得のいく買い物ができます。

しかし通販の安さも魅力なのはわかります。
文虫みたいに自分である程度電解メッキや切削加工、調整なんか
する人間には通販もなかなかにありがたい存在です。
当たり外れがありますが・・・

そこは「おみくじ」要素として楽しんでいこうと思います。
(伊東屋で1本なら通販なら同じの2本買えちゃいますし)

※書き味についてはペンポイントが大きい分パラジウムのほうがなめらか



お次はクリップ

クリップの違い
形状は同じですが、マットブラックとパラジウムではクリップの仕上げも異なります。

パラジウムモデルは艶ありのシルバー(ロジウムコート?)
マットブラックモデルは艶なしのシルバー(パラジウムコート?)

どちもプレス加工ではない削りだしのクリップで高級感があります。
ただ指紋や汚れが目立ちにくいという点では艶なしクリップのほうが良い。

お好みで

パラジウムもブラックもどちらもソリッドな質感が楽しめる良い軸です。
重量が実測で47gとかなり重い、しかし太い軸のおかげでそれほど気になりません。
ニブの当たり外れなどの要素を除き、ダイアログ3への個人的満足度は高い。

マットブラックをMニブの万年筆として
パラジウムはBニブの万年筆として使い分けようと思います。

ちなみに・・・
インクはLAMY純正のT10タイプカートリッジを購入して使用しました。
色はターコイズ。鮮やかなインクですね。

パラジウムも良いですね

2014年3月6日木曜日

ラミー ダイアログ3 万年筆 マットブラック (LAMY dialog3 L74BK-M)

文虫です
最近は忙しく、久しぶりの記事になってしまいました。
やはり一度記事を溜めると、なかなか書き出すのキッカケが
掴めなくなっていけませんね。

実は一本、繰り出し方式の万年筆が欲しく、
パイロットのキャップレスか、ラミーのダイアログ3かで
迷っていましたが、今回はLAMY dialog3にしてみました。

モダン万年筆といえばLAMY
万年筆に限らずドイツはモダンプロダクトのメッカです。

このdialog3の記事を皮切りにまたマイペースに
記事を書いていこうと思います。


LAMY dialog3

IT系の仕事をしている事もあり、仕事中は殆どPCしか使わない文虫ですが
常に鞄にはお気に入りの文房具をロールペンケースに入れて持ち歩いています。

しかし、1本から2本は鞄ではなく、自分の胸ポケットにペンを差しています。

メモ用と書類用として。

ボールペンは家でも職場のデスクでも、あちこちにあるので
気にしなくてもOKだけれど、万年筆はそうはいきません。

意図的に携帯しないと職場のポストイット宜しく湧いてはこないのです。
だから鞄にいれてまで持ち歩くのはお気に入りの万年筆と相性の良いノート。

決して字がキレイなわけでも、驚くようなノート活用術を身につけている
わけでもないですが、万年筆とノートには思考を整理させ、紙へアウトプット
させたくなる魅力があります。

このdialog3はそんなアウトプットを促すような魅力と
ツイストさせてサッっとで書き出す事ができる機能性を兼ね備えた優れた万年筆

マットコート


さてさて、dialog3の外観は、LAMYらしいモダンデザインの
金属軸万年筆であり、ブラスト仕上げのマットブラック。

シンプルながら道具としてのこだわりを感じます。

同じように艶消しで黒といえばモバイルPCの
ThinkPadを彷彿とさせますね。

同じようにThinkPadも黒で梨地の手触りですからね。
dialog3の軸とクリップの関係と
ThnkPadの天板とヒンジの関係もどこか似ていますね。
(ビレット感?)


初代dialog1のデザインを手がけたRichard Sapper氏は
ThnkPadのデザインも手がけている。
デザイナーは異なってもダイアログシリーズの初代である
dialog1は以降のdialog2や3にも少なからず影響を与えていると
文虫は思うのです。

dialog3のDNAにはThnkPadと同じ流れがあってもなんら
不思議ではありませんよね?

注:完全に文虫の想像であり、感想です。


同じ息吹を感じます

デザイナーの真意はともかく、IT系の人間としてはThnkPadとdialog3の相性は良いと思う。

無機質なデータセンターに万年筆というのは一般的に考えるとミスマッチです。

でもdialog3なら使用していても違和感を感じない。
これがデザインの力なのかもしれません。

それにしても万年筆という最もアナログな道具が
デジタルの塊の世界で使用されている姿はなんとも面白いですよね。


アナログとデジタル

デザインだけでなく接合部の仕上げも丁寧です。
シルバーのラインは接合部のネジ切り位置とぴったり揃います。

かつ、ネジ切り部分はパッキンでシールされており、気密性への
配慮をしている事もわかります。


「キャップレスタイプの万年筆は1日ほっておくと乾燥してすぐ使えなくなる」

そんな事を知人から言われた事がありましたが、少なくとも私のdialog3は
1週間程度は問題ない事を確認しています。
気密性の問題だと思いますが、これも当たり外れがあるのかもしれません。

外径は13.5mmと太く、重量も47gとヘビー級。
長文筆記は辛いと思います。

でも・・・

そもそもdialog3ってそういう万年筆じゃないでしょう?



丁寧なかつ高品位

シャッター部はドーム状になっており、ツイストさせる事でクリップ側から
時計のムーンフェイズのように滑らかに開き、それに連動してクリップも下がる。


シャッター部
シャッターが閉じた状態
シャッターが開口した状態
キャップレスタイプなのでシャッターがあるのは当たり前ですが
ペン先の動きに合わせてクリップが連動するギミックは面白いですよね。

購入して半年、一度だけですがこのギミックのおかげで
ペン先を出したまま胸ポケットに差してしまう事態を回避できました。

14K


ペン先は14K(585) でサファリやアルスター等と同型。
やろうと思えばサファリの金ペン化も可能そうです。


書き味について。
素直で良いです。
金ペンらしく、当たりの優しいしなやかな弾性エンベロープを描いていると思う。

常々思っているのですが、どこか万年筆の弾性エンベロープを
数値化する測定機械を製作してくれないだろうか?
それほど難しくないはずなのでお金のある会社さんどこか作らないかな?
書き味というのは感性領域なのでどうしようもないけれど、少なくとも
ある程度の指標や目安になると思います。

データとしての数値と人間の感性を大切にするヤマハさんなんかは
こういうの得意そうですけどね。
(万年筆じゃお金にならないか・・・)

やはりというか当然というか、この万年筆にも当たり外れがあります。
実はもう一本同じダイアログ3を購入しているのですが、そちはら
あまりペンポイントの形状が宜しくなく、手入れが必要そうです。

どうしても当たりが欲しいというのら専門店にGO!

私みたいに外れなら外れで調整用として楽しむつもりなら
通販で複数本買うというのも面白いですよ?
(あまりにもヒドイのは返品します・・・)


分解状態


インクの交換やクリーニング等、日常の分解は上記写真のような3ピース構成。
簡単ですが、それなりに気を使わないとキレイなニブを傷つけてしまうので注意です。



専用ウッドケース
ダイアログ3のケースはウッドケースで素敵です。
モデル名やデザイナーの名前もプリントされていてLAMYのセンスが光っています。
とても所有欲を満たしてくれる演出ですね。

普段はあまりケース等は取り挙げないのですが、これはさすがに取り挙げたくなりますね。

しかし・・・

実用性はありません。
新品時は保護のビニールで包まれており平気ですが、普通に使用すると
中でガタガタ暴れるの為、ケースもペンもお互いに傷つけあうからです。

主にディスプレイ用のコレクションアイテムですね。
コレクションとしてこのケースは保管しておこうと思います。

ケースもオシャレ


・まとめ
さて、今回のLAMY dialog3 文虫にとっては最高クラスの実用万年筆ではないかと思う。
最もオススメしたいユーザーはSEやPG等、仕事の大半はPCがメインの方。
バリバリ文字を書く人はもっとインク容量が大きく軽量な万年筆を使えばいい。

ただSEの方等は毎日のミーティングやPJメンバーの会話等で、すぐ何かを
書き留めたいシーンが多い(コマンドやオプション、ポート番号など)
そして意外とオフィス内を歩き回る。

そういった時に仰々しくなく普通に使えてオフィスにも馴染みやすいデザイン。
インク容量も用途的に必要十分、不安なら予備カートリッジをデスクに置いて
おけば良いだけですから。

ならボールペン使えば?なんて野暮はここでは無しです(笑)

デザインと実用性は時に反比例する事がありますが
このdialog3については高次元で「デザイン性」「機能性」「実用性」、バランスしており
凝ったギミックが男心を刺激する素敵な一本だと思います。


素敵な一本

色違いのロジウムモデルも紹介